2018年 04月 23日
千年乃松 純米酒[千年乃松酒造]

醸造元:千年乃松酒造株式会社
URL:なし
住所:福岡県久留米市北野町今山370-1
電話:0942-78-3003
創業:安政2年(1855)
使用米:-
精米歩合:70%
日本酒度:+1.0
酸度:1.4
アミノ酸度:-
アルコール度:15度以上16度未満
購入価格:720ml:1,280円(税込み)
久留米市の北端に位置する北野町は、平安時代に無実の罪で大宰府に流された菅原道真を祀る北野天満宮に由来する町で、かつては旧三井郡北野町といい、平成の大合併で2005年に久留米市に編入されました。
北野天満宮の門前町は西鉄甘木線の北野駅から南へ徒歩で約5分。
参道沿いには2軒の酒蔵があります。
一軒は今や福岡の地酒を代表する県外にも広く知られる銘柄『庭のうぐいす』を造る山口酒造場、そして参道を挟んだ斜向かいの裏手に千年乃松酒造はあります。
創業は幕末の安政2年(1855)。
『千年の松』は(せんねんのまつ)ではなく(ちとせのまつ)と読みます。
蔵が建つ場所はかつて「千歳」といい、筑後川も同地区を流れる区間は千歳川と呼ばれていたそうです。
その千歳と耳納山系の松の緑を合わせた酒銘が『千歳乃松』で、これを戦後『千年乃松』と改めたそうです。
かつては生産量2000石をほこる酒蔵でしたが、平成3年にこの地を襲った台風17号と19号によって土蔵の蔵が全壊。新しく建て直した蔵は、倉庫の中にコンパクトな設計の酒造設備と直売所をまとめた小さな酒蔵になりました。
蔵元、杜氏を含め3人で酒造りを行っています。
栓をあけた瞬間の香りはフルーティーでやがてクリーミーな乳酸香に。
それはバニラメロンソーダのよう。
そしてほんのりと干し草のようでもあり、きもちラッカー系の酢酸エチル的なアルコール香も。
複雑な香り。そして複雑な飲み口。
クセのない淡麗辛口。
淡麗だけど深いコクがある。
複雑でかつフルーティーな余韻をともなったキレ。
うまい。
燗にすると、ほわっとラッカー系のような酢酸エチル香が口に広がります。が、
でも意外にも不快さはなく、凜とした切り立った雰囲気の飲み口です。
なんだ、この垂直に水平に幾何学的にバランスのとれた飲み心地は。
初めての印象深い風合い。
うまい。
うまいな〜。これ。
お気に入り度:4
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